日本のバイナリーオプション業者

米国における新しい株式取引所の開設

米国における新しい株式取引所の開設
(出典)日米ともに大手証券会社のウェブサイトを参考に東証作成。

日本市場における株式PTSの現状

現在、上場株式の取引を行うPTSの運営会社は2社あるが、2022年2月1日、その一つであるチャイエックス・ジャパンが、社名をCboe(シーボー)ジャパンに改めた。同社は、2021年に世界的規模で取引所運営ビジネスを展開するCboeグローバル・マーケッツの傘下に入っており(注2)、今回の社名変更は、 Cboeグループの日本拠点という位置付けを対外的により明確に発信するために行われたものであろう。 もう一つの株式PTS運営会社であるジャパンネクスト証券も2020年4月にSBIジャパンネクスト証券から社名を変更している。同社は幅広い金融ビジネスを展開するSBIグループの一員と位置付けられているが、現在のSBIグループの出資比率は48.7%にとどまる。取引市場の運営者として特定の金融グループにとらわれない中立性と公正性をアピールすることが、同社の社名変更の狙いであったものと思われる。 今後、信用取引の解禁に続く規制の見直しが、株式PTSの更なる取引拡大へ向けた追い風となる可能性もある。

金商法上の最良執行義務と従来の解釈

金融商品取引法(以下、金商法)は、一般投資家の株式等の売買注文を取り扱う金融商品取引業者(証券会社)に対して、顧客の注文について最良の取引の条件で執行するための最良執行方針等を定めて公表し、当該方針等に従って顧客の注文を執行しなければならないと定めている(金商法40条の2)。いわゆる最良執行義務である。 最良執行義務は、取引所市場での売買価格決定に利用されているオークション方式をPTSの採用できる売買価格決定方法の一つとして認めるなど、取引所とPTSの競争条件のイコール・フッティングを確保することを狙いとして行われた2004年の証券取引法(当時)改正で導入された(注3)。市場間競争が活発化し、同じ銘柄の売買注文が複数の取引所やPTSで執行されるようになれば、他の市場よりも不利な価格での注文執行が行われて顧客である投資家が不測の損害を被るといった事態も想定されると考えられたからである。 もっとも、金商法の最良執行義務は、最良執行方針等の公表と当該方針等に従った顧客注文の執行を求めるのみで、どのような最良執行方針等を定めるのかは、各証券会社の判断に委ねられてきた。また、市場インフラ等の実情を踏まえ、「最良の取引の条件」については価格のみならず、コスト、スピード、執行可能性等様々な要素を総合的に勘案して決定されることとし、執行可能性を重視して流動性の最も高い市場で執行することも「最良の取引の条件」で執行する方法の一つに該当し得るという解釈がなされてきた(注4)。そこで実際上は、証券会社が「上場株式の売買注文は東京証券取引所(以下、東証)市場で執行する」という趣旨を述べるような最良執行方針等を策定・公表したとしても、特段問題視されることはなかったのである。 しかしながら、最近では、冒頭で述べたように株式PTSの取引シェアが上昇していることに加え、証券会社が取引所市場外の電子取引システムでマッチングさせた売買注文を東証の立会外取引システムToSTNeTで執行する、いわゆるダークプールの取引も増加するなど市場構造が変化している。取引所外の注文執行の場と取引所市場という複数の取引施設から最良価格を提示している取引施設を検索して注文を執行するSOR(スマート・オーダー・ルーティング)を個人投資家を含む顧客に提供する証券会社も現れている。 こうした環境変化を背景に最良執行義務のあり方が再検討されることとなり、2020年6月に公表された金融審議会市場制度ワーキング・グループ「最良執行のあり方等に関するタスクフォース」報告書の提言を受ける形で(注5)、2022年1月21日、最良執行方針等に係る金商法施行令および内閣府令、監督指針の改正案が公表されたのである(注6)。

証券口座開設における日米の手続きの違いとは?

(出典)日米ともに大手証券会社のウェブサイトを参考に東証作成。

(出典)日米ともに大手証券会社のウェブサイトを参考に東証作成。

日本の手続きの背景

日本は、国際組織(Financial Action Task Force:金融活動作業部会)よりマネー・ローンダリングへの取り組みが不十分であると度々指摘されてきたことから、2013年と2016年に犯収法を改正して対応を進めてきた。

米国における本人確認の手続き

SSNは個人に1つずつ割り振られる9桁の番号で、納税時のほか免許証の取得や携帯電話の契約などあらゆる場面で必要とされる。個人のほぼ全ての金融取引や住所等の個人情報がSSNと結びついており、これらの情報を収集・管理する機関として、「CRAs(Consumer Reporting Agency)」が存在する。さすが米国というべきか、このCRAsは公共機関でなく一般事業会社であるのが驚きだ。

● 米国での口座開設時の本人確認の様子

(出典)東証作成。

(出典)東証作成。

本人確認手続きに違いが生じる要因

● 日米の証券口座開設にかかる本人確認方法

(出典)関連法令より東証作成。

(出典)関連法令より東証作成。

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