為替管理制度
ECBは1999年1月1日に、欧州中央銀行制度( European System of Central Banks :ESCB)により定義されていた欧州金融政策の実行責任を委譲された。前身は欧州通貨機構( European Monetary Institute :EMI)。ECBの決定機関は政策理事会( Governing Council )と運営委員会( Executive Board )である。ECBの任務は、貨幣流通量の管理、外国為替オペレーションの運営、加盟国の公式外貨準備高の保有および管理、決済システム機能の円滑化促進である。
為替相場管理
変動相場制
ユーロ導入、欧州為替相場メカニズムII(ERM II)
ユーロ導入
国 | 通貨換算率 | 現地通貨 |
---|---|---|
ベルギー | 40.3399 | ベルギーフラン |
ドイツ | 1.95583 | 為替介入ドイツマルク |
ギリシャ | 340.750 | ギリシャドラクマ | 為替介入
スペイン | 166.386 | スペインペセタ |
フランス | 6.55957 | フランスフラン |
アイルランド | 0.787564 | アイルランドポンド |
イタリア | 1936.27 | イタリアリラ |
ルクセンブルク | 40.3399 | ルクセンブルクフラン |
オランダ | 2.20371 | オランダギルダー |
オーストリア | 13.7603 | オーストリアシリング |
ポルトガル | 200.482 | ポルトガルエスクード |
フィンランド | 5.94573 | フィンランドマルカ |
スロベニア | 239.640 | スロベニアトラル |
キプロス | 0.585274 | キプロスポンド |
マルタ | 0.429300 | 為替介入マルタリラ |
スロバキア | 30.126 | スロバキアコルナ |
エストニア | 15.6466 | エストニアクローン |
ラトビア | 0.702804 | ラトビアラト |
リトアニア | 3.45280 | リトアニアリタス |
欧州為替相場メカニズムII(ERM II)
欧州為替相場メカニズムII(ERM II)は、EU加盟国のうち、ユーロ非参加国の通貨とユーロ間の為替相場を安定させるための仕組みで、1999年1月に採用された。EUにおける経済通貨同盟(EMU)の実現やユーロ導入に向け、加盟各国の通貨変動の安定性を確保することを目的に1979年に導入された欧州為替相場メカニズム( Exchange Rate Mechanism :ERM)の後継システムとなる。
ERM IIへの参加国は、自国通貨の変動幅をあらかじめ設定した対ユーロ中心交換レートの±15%以内に抑えることが必要となる。規定範囲を超える為替相場変動が生じる際は、欧州中央銀行(ECB)と当該国の中央銀行が共同で為替介入を行う。なお、ERM IIへの参加は原則的に任意とされているが、ユーロ導入を希望している場合は、ERM IIに2年以上参加していることが要件となる。ERM II参加国の大部分はユーロ導入を果たしており、現在の参加国はデンマークのみとなっている。
為替介入 (かわせかいにゅう)
【ご注意】
『みんかぶ』における「買い」「売り」の情報はあくまでも投稿者の個人的見解によるものであり、情報の真偽、株式の評価に関する正確性・信頼性等については一切保証されておりません。 また、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、China Investment Information Services、NASDAQ OMX、CME Group Inc.、株式会社FXプライムbyGMO、東京商品取引所、大阪堂島商品取引所、SIX ファイナンシャルインフォメーションジャパン、Dow Jones、Hang Seng Indexes、株式会社bitFlyer 等から情報の提供を受けています。 日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。 『みんかぶ』に掲載されている情報は、投資判断の参考として投資一般に関する情報提供を目的とするものであり、投資の勧誘を目的とするものではありません。 これらの情報には将来的な業績や出来事に関する予想が含まれていることがありますが、それらの記述はあくまで予想であり、その内容の正確性、信頼性等を保証するものではありません。 これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当社、投稿者及び情報提供者は一切の責任を負いません。 投資に関するすべての決定は、利用者ご自身の判断でなさるようにお願いいたします。 個別の投稿が金融商品取引法等に違反しているとご判断される場合には「証券取引等監視委員会への情報提供」から、同委員会へ情報の提供を行ってください。 また、『みんかぶ』において公開されている情報につきましては、営業に利用することはもちろん、第三者へ提供する目的で情報を転用、複製、販売、加工、再利用及び再配信することを固く禁じます。
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為替介入への心構え
Q: 「為替介入は事前にわかりますか」 A: 「わかりません。為替介入の決定権者は財務省であり、執行者は日銀であるため、事前に知っているのは政府高官、財務省、日銀となるため、もし、事前にマーケットに漏れたらインサイダー取引となります。また、過去、事前に漏れたという話は聞いたことはありません。」 Q: 「それでは事前に何か察知する方法はあるのですか」 A: 「まず、急激な変動によって財務省高官から牽制発言が出てきます。この発言がより強い内容になってくれば要注意です。その後、日銀によるレートチェックが行われ、これは実際の介入ではないため、市場に漏れてくることがあります。ニュース配信では「日銀レートチェックの噂」などの表現で出てきます。市場の雰囲気は為替介入への警戒感が充満してきます。ニュース解説や新聞の見出しなどに頻繁に介入の話が出て来ることになります。このような状況になってくると、いつ介入が出てきてもおかしくないと判断した方がリスクを避ける意味で賢明だと思われます。リスクを避けるとは、反対方向のポジション(ドル円の買い玉、売り玉のこと)を持っていれば、ポジションを減らすとかポジションを解消して様子見するとかいうことになります。投資家の中には、介入方向にポジションを持つ人も出てきますが、ポジションが偏る傾向が強いため、介入がない場合はその反対方向に急変動する場合もあるので注意が必要です。」 Q: 「それでは事後に為替介入はわかるのですか」 A: 「直後にはわかりません。ディーラーなどは値動きによって判断します。急激な反対方向の値動きが見られた場合に介入ではないかと判断します。しかし、日銀のレートチェックだけでも急激に動くことがあるため区別するのが難しいのが現状のようです。アナウンスメント効果を狙い、直後もしくは翌日に財務省から介入を行ったと発表することがありますが、頻度は多くありません。協調介入の時は発表することが多いです。アナウンスメント効果を最大限に活かし、協調介入効果を増幅させる狙いがあるようです。
それから『覆面介入』という介入方法があります。この介入は全く介入したかどうかもわかりません。急激な動きをすれば、介入ではないかと推測されるのですが、例えば円高を止める目的で、市場にはわからないように需給を引き締めるために小刻みに介入をされれば全く分からない状況となります。噂にはなるが実態はわからないという状況が続きます。例えば、溝口元財務官が実施した介入金額は、2003年1月から2004年7月までの在任期間に35兆2,564億円と史上最大の介入金額となっていますが、この介入はかなりの期間、覆面介入で行っていたと思われます。介入金額は月末に発表される財務省の公表によってわかるのですが、今月も介入したのかと思わせる程、介入時点では介入したのかどうかわからず、しかも長期間に亘って実施されました。一回の介入金額は巨額ではなかったのですが、総額では大きかったためドル円の需給を引き締める効果があったと思われます。現在の情勢ではこれほどの巨額介入を米国は許さないと思われます。」 Q: 「為替介入で何か興味深い話はありますか」 A: 「日銀やドル円の話をしましたので海外の中央銀行について経験した興味深い話をします。
もうひとつの話は介入のすごさを最初に感じた話です。それはドル円ではなくドイツマルクの介入の話です。ドイツマルクは、ユーロという通貨が誕生する前は欧州の主要通貨でした。そして中央銀行は名だたるBundesbankです。当時、ドイツマルクディーラーをしていたのですが、目の前でドイツマルクが一瞬にして500ポイント下落したことを経験しています。たまたま、ポジションはなかったのでケガはしませんでしたが、Bundesbankは凄い中央銀行だなと強く印象付けられました。今のECB(欧州中央銀行)はそのBundesbankの流れを継いでいると言われていますので、ECBの介入に対しては絶対逆らわないと肝に銘じています。他にも興味深い話はたくさんありますが、またの機会にお話します。」 Q: 「為替介入に対する心構えをまとめるとどうなりますか」 A: 「為替介入については、その方向が合えば利益を上げることが出来ますが、方向があっていても利食いのタイミングを逃すこともあります。また、逆に介入に立ち向かう方向でポジションを積み上げていっても、介入の金額や期間がわからない状況では勝ち目があるかどうかはわかりません。従って、市場への介入警戒感が高まってくれば、リスクを回避する方向で取引を行い、介入の実態がわかってから相場に戻ることが賢明だと思われます。一時避難しても相場は明日もあるのですから。」
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